Master/Slave面の不整合
Master/Slave面の不整合とは
先生、接触ペアのmasterとslaveの割り当てを間違えると、どんな問題が起きるんですか?
Master/Slaveの割り当てが不適切だと、slave節点がmaster面を貫通する「漏れ(leaking)」が発生する。これは非物理的な結果や収束不良の原因になる。
どういうルールで割り当てればいいんですか?
基本ルールは3つある。(1) 剛性の高い面をmasterにする(例:工具がmaster、被加工材がslave)。(2) メッシュの粗い面をmasterにする。(3) 曲率の大きい(曲率半径の小さい)面をslaveにする。
エラーメッセージと対策
Abaqus
メッセージ: ***WARNING: THE MASTER SURFACE xxx HAS A FINER MESH THAN THE SLAVE SURFACE xxx
Abaqusではsurface-to-surfaceの場合、slaveメッシュがmasterメッシュより粗いと節点が「すり抜ける」。master面をより粗いメッシュの面に再割り当てするか、Mortar法ベースのcontact discretization(SURFACE INTERACTION, ADJUST=value)を使う。
Nastran
メッセージ: USER WARNING: CONTACT BODY SOURCE HAS FINER MESH THAN TARGET
NastranではBSURFのSOURCE(≒slave)とTARGET(≒master)を見直す。SOL 400のSegment-to-Segment contactを使うとmaster/slaveの影響が軽減される。
Ansys
メッセージ: Contact and target mesh sizes are incompatible. Consider swapping contact and target.
AnsysではContact面(slave相当)とTarget面(master相当)の割り当てを確認。KEYOPT(5)=4(自動CONTA/TARGEアサイン)を使えば、ソルバーが最適な割り当てを自動選択する。
最近のソルバーは自動で割り当ててくれるんですね。
Symmetric contactやMortar法を使えば、master/slaveの区別なく処理できる。ただし計算コストは増加する。大規模モデルではmaster/slaveの適切な手動割り当てが依然として有効だ。
ソルバーエラーの原因特定に費やす時間は、もっと短くできるはず。 — Project NovaSolverはエラー診断体験の改善を研究テーマの一つとしています。
Project NovaSolver — CAE実務の課題に向き合う研究開発
「Master/Slave面の不整合をもっと効率的に解析できないか?」——私たちは実務者の声に耳を傾け、既存ワークフローの改善を目指す次世代CAEプロジェクトに取り組んでいます。具体的な機能はまだ公開前ですが、開発の進捗をお届けします。
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