接触ペア競合(重複定義)
接触ペア競合とは
先生、接触ペアを複数定義したら「conflict」っていうエラーが出たんですけど…
接触ペア競合は、同じ節点や面が複数の接触定義に重複して含まれている場合に発生する。一つの節点が同時に2つ以上のmaster面やslave面に属していると、ソルバーが接触条件を一意に決定できなくなる。
たとえばどんなケースで起きるんですか?
よくあるのは、複数部品が集まるT字接合部やL字接合部だ。面Aと面Bの接触ペアを定義し、面Aと面Cの接触ペアも定義すると、面Aのエッジ上の節点が両方の接触に関与してしまう。
エラーメッセージと対策
Abaqus
メッセージ: ***ERROR: SLAVE NODE xxxx BELONGS TO MORE THAN ONE CONTACT PAIR
AbaqusではGeneral Contact(*CONTACT)を使えば、ソルバーが自動的に接触ペアの優先順位を処理してくれる。Surface-to-surface contactの場合は、重複する面を分割して排他的な接触ペアに再定義する。
General Contactを使えば全部解決するんですか?
多くの場合はそうだ。ただしGeneral Contactは計算コストが高くなる場合がある。大規模モデルでは、意図的に接触ペアを限定した方が効率的なこともある。
Nastran
メッセージ: *** USER FATAL MESSAGE 7214: MULTIPLE CONTACT DEFINITIONS FOR GRID xxxx
NastranではBSURFやBCBODYの定義で面が重複しないように注意する。GLUEとTOUCHを混在させる場合は、BCTPARAのTYPEパラメータで優先順位を明示する。
Ansys Mechanical
メッセージ: WARNING Contact and target surfaces overlap with another pair
Ansysでは接触ペアにPriorityを設定できる。重複する領域では、高優先度の接触ペアが適用される。また、接触面をNamed Selectionで明示的に分離する方法もある。
実務では複雑なアセンブリだと、どうしても面が重なりそうですけど…
3つ以上の部品が交差する場所では、セルフコンタクトや多体接触(multi-body contact)の定義が必要になることがある。AbaqusのGeneral ContactやAnsysのAsymmetric contactはこのような状況に対応できるように設計されている。
ソルバーエラーの原因特定に費やす時間は、もっと短くできるはず。 — Project NovaSolverはエラー診断体験の改善を研究テーマの一つとしています。
Project NovaSolver — CAE実務の課題に向き合う研究開発
「接触ペア競合(重複定義)をもっと効率的に解析できないか?」——私たちは実務者の声に耳を傾け、既存ワークフローの改善を目指す次世代CAEプロジェクトに取り組んでいます。具体的な機能はまだ公開前ですが、開発の進捗をお届けします。
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